~のほう
コンビニやテレビ番組で、指し示しの際によく使われる、謎の言葉の一つですね。
では、「ほう」の意味から
【ほう】方
1 方向。方角。方位。
2 部門・分野を漠然と指す語。その方面。また、指し示すものをあいまいにするために使う語。
3 二つ以上あるもののうちの一つをとりあげてさす語。
4 どちらかといえばこちらだという部類。
5 物のやり方。しかた。方法。また、処方。
6 正方形の一辺の長さ・距離を示す語。
出典:デジタル大辞泉(小学館)
多くの場合「~のほう」は指し示しで誤用されているため、おそらく「2 部門・分野を漠然と指す語。その方面。また、指し示すものをあいまいにするために使う語」として使っているのでしょう。
では次に、誤用・誤用ではない場合の例を見てみましょう。
●「~のほう」誤用の例
×「商品のほうはこちらになります」 ×「こちらのほうが、今回紹介させていただくラーメン屋さん、○○屋です」 ×「わたくしのほうからメールのほう送らせていただきます」 |
●「~のほう」誤用ではない例
「あの山のほうから来ました」 「鈴木さんは脳科学の専門家で、そのほうでは有名な人だ」 「わたしは牛乳より豆乳のほうが好き」 |
そもそも、「2 部門・分野を漠然と指す語。その方面。また、指し示すものをあいまいにするために使う語」の使い方で使うのは、ビジネスシーンではNGですね。
ハッキリしてくれ、と相手は不快になりますし、あいまいな答えはあなたの信用を失います。
「~のほう」なんて変な言葉が広まったのは
・自信のなさから、無意識に言葉を長くしてしまう
・誤用が多く耳になじんでしまった
ことが原因ではないでしょうか。
というわけで、
「~のほう」
を使うときは、ちゃんと意味に合った使い方をしましょう。