◆目次◆
柔軟剤は危険?安全?

答えから言うと「安全ではないが危惧するほどの危険はない」
どっちつかずで申し訳ありませんが、これが答えです。
そもそも柔軟剤の何が危険視されているかというと、界面活性剤です。
- エステル型ジアルキルアンモニウム塩
- ポリオキシエチレンアルキルエーテル
多くの柔軟剤に含まれるこの2つの界面活性剤が危険なのでは?
という話です。
界面活性剤って何なの?に関してはここでは省きます。
で、この「エステル型ジアルキルアンモニウム塩」と「ポリオキシエチレンアルキルエーテル」の人体への影響や、影響を及ぼさない基準値などを調べれば柔軟剤が安全なのかどうかを調べられるというわけです。
結果として、大量に摂取すると危険だが、普通に柔軟剤を使う程度なら安全の範囲ではないか、という結論に至りました。
例えばですが、
水は摂取しすぎると危険です。
(致死量は10,000,000mg~30,000,000mg)
カフェインを摂取しすぎると危険です。
(致死量は5,000mg~10,000mg)
界面活性剤も摂取しすぎると危険です。
(致死量は30,000mg~60,000mg)
当たり前のことかも知れませんが、前提として頭に入れておくべきは「何でも摂取しすぎると危険」ということです。
柔軟剤の人体への悪影響は?

柔軟剤(界面活性剤)の人体への悪影響についてですが、飲んだり、皮膚に塗ったりすると以下の悪影響が考えられます。
柔軟剤を飲んだ場合
- 吐き気
- 免疫低下
- 内臓へのダメージ(消化器と肝臓)
柔軟剤を皮膚に塗った場合
- 肌荒れ
- 皮膚の痛み
こんな具合です。
発がん性
生殖機能の低下
胎児への毒性
に関しては、ラットへの投与実験では影響が認められませんでした。
つまり、
柔軟剤を飲むと体調が悪くなる
柔軟剤を皮膚に塗ると肌荒れする
この2つが判明しました。
また、柔軟剤を使用した衣類を着用することでの経口及び経皮摂取では、量が少なすぎて悪影響を出すに及びませんでした。
なぜ柔軟剤の危険性を主張するサイトが多いのか

柔軟剤の危険性を主張しているサイトのほとんどは「無添加せっけん」「無添加柔軟剤」などのアフィリエイト広告を貼ってます。
極端に言うと(全てではないですが)広告収入のために都合の良い情報を集めたサイトが多いという認識で良いでしょう。
逆に、柔軟剤の安全性を主張するサイトもあります。
花王やライオンなどの販売元や、日本石鹸洗剤工業会という、まぁ一言でいうと界面活性剤の安全性の証明が自分の利益になるところですね。
結構しっかりデータを出して頑張ってます。
結論
柔軟剤の使用に関しては…
使いすぎは肌に悪いけど健康被害は気にしなくて良い
という結論になりました。
参考:
柔軟剤で殺人ができるのか?
実は洗濯洗剤より怖い柔軟剤
アトピーの原因
生活関連化学物質のヒト健康および環境影響に関するリスクアセスメント-モノアルキル4級アンモニウム塩の暴露評価と影響解析-
エステル4級塩のヒト健康影響と環境影響に関するリスク評価結果について
界面活性剤のヒト健康影響および環境影響に関するリスク評価
保健師・薬剤師・看護師向け中毒情報【シャンプー】Ver.1.00
本当に危ないの?界面活性剤(LAS,AE)の安全性を比較してみた!
肌のかゆみや、アレルギーは洗濯洗剤による“経皮毒”が原因!?安全な洗剤の選び方!【コンパクト洗剤の危険性】
柔軟剤の「香料」は安全?
この記事では柔軟剤の「界面活性剤」にフォーカスして書いていきました。
しかし柔軟剤の「香料」についても良からぬ噂や情報が散見されます。
現在日本では「香料」に含まれる成分の表示義務がありません。
ほとんどの柔軟剤にも「香料」と書かれています。
そしてこの香料によってアレルギーや頭痛、咳などの健康被害があるのでは?
という声もあり。
だとすると、またしても柔軟剤は本当に安全なのか?ということになります。
それについては次の記事で。